江戸乱歩の美女シリーズ「黒真珠の美女」ネタバレあらすじ感想
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江戸乱歩の美女シリーズ「黒真珠の美女」ネタバレあらすじ感想
江戸川乱歩美女シリーズ「黒真珠の美女」は、1985年8月3日に土曜ワイド劇場で放送されました。原作は江戸川乱歩の『心理試験』で、『新青年』で1925年に発表した短編探偵小説です。博文館の探偵小説雑誌『新青年』の1925年の2月号に掲載された、『D坂の殺人事件』の続編となる作品であり、犯人の視点で事件が語られる倒叙の形式をとっています。
あらすじは以下の通り
貧しい大学生・蕗屋清一郎は、親友である斎藤勇から、彼の下宿先の家主である老婆が大金を貯めていることを耳にした。老い先短い老婆より、まだ若くて未来のある自分がその大金を使った方がずっと効果的だ、と考えた蕗屋は、老婆を殺して金を奪う計画を立てる。
蕗屋は自分が絶対に疑われないように綿密に計画を立て、それを実行に移す。その後、老婆殺害の廉で斎藤が勾引された。心理テストを使うことで有名な笠森判事がその事件の担当者になったと知ると、蕗屋はそのための練習を重ねるなど対策を練った。そして、その練習は功を奏し、蕗屋は完璧に心理テストをこなした。だが、名探偵・明智小五郎はその余りにも完璧すぎる結果に疑いの目を向ける。明智は探偵の身分を隠して蕗屋と会話する中で、蕗屋を罠にかけ自白へと追い詰める。
なお今回のシリーズをもって、天地茂の明智小五郎は終了です。
ストーリー
明智小五郎はある絵画の展示会で、喪服姿で黒真珠のイヤリングをしている美女と出会いました。彼女はイヤリングを落としてしまうのですが、それを拾って届けた明智でした。
ゴッホの幻の名画とされていた「星月夜」が発掘されてお披露目会が開催され、明智はこのパーティーに招待されました。ゴッホの『星月夜』と言われる作品は二枚あり、一つはサン・レミ時代に描かれたものはニューヨーク近代美術館に所蔵されていました。
そして今回見つかったと言われているのはアルル時代に描かれたものということです。これを見つけ出したのはたいそうな美女らしいと、いそいそ出かける明智、それで留守番をすることになった文代(藤吉久美子)はぷりぷりしています。
この絵についての興味は多くの美術館から集まっていました。そして、先日絵画の展示会で偶然出会った黒真珠の美女がこの絵を探し出したとわかりました。名前は蕗谷裕子(岡江久美子)、明智の事も覚えていました。明智は興味があったため、この絵を手に入れた経緯を聞き出そうとしましたが、裕子は「思いもかけぬところから手に入れたとだけ」と語るのみだった。しかしこの絵をみて「偽物だよ」をうそぶいた男がいました。それは、資産家の徳田礼ニ郎(高橋昌也)です。
明智は、同窓生で今は美大の教授をやっている北原(久富惟晴)に、この絵の真偽を尋ねました。
1928年ドイツで起こった“バッカー画廊事件”で、ドイツの画商がゴッホの贋作を33点を発見した事件であり、その結果ドイツとオランダの美術界を真っ二つに割る真贋論争が起こったというのです。そして、そのうち何点かは海外に流出して所有者が判っていないという、そしてこの『星月夜』がそのうちの一点である可能性があるというのです。
そんなある日、郵便物の中に100万円もの現金が入っているものがあり、変声器を使った匿名の人物が、電話で明智に対して『星月夜』について調査を依頼してくるという出来事がありました。蕗谷優子が、誰から、どうやってあの絵を手に入れたのか、匿名の人物はそれを知りたがっていたのです。
明智は、蕗谷画廊へ訪れました。奇妙な依頼を受けたことを告げた上で『星月夜』の入手経路を正面から尋ねてみました。やはりというべきか、裕子はそれに答えようとはしませんでした。その後徳田邸や、『星月夜』を贋作と見ている宍戸(長塚京三)の画廊へ足を運んで、事情を聞いてみました。真作ならば10億円をくだらないあの絵を一介の画廊が動かせるはずがないなど、懐疑的な意見を繰り返します。
明智は徳田家の動向に注視することにしました。家政婦の由美子(東千晃)を尾行している途中の車中で北原からの伝言を聞きました。裕子は『星月夜』について、オランダにあるゴッホ美術館に鑑定の依頼を行ったというのです。ゴッホ美術館からは、館長が直々に鑑定をしに来日するらしいとの情報もありました。
徳田とユカ(代日芽子)親子はユカの彼氏に対して言い争っています。ユカの彼氏は富山といい画家の卵です。彼が気に入らない徳田は見合い写真をユカに渡しました。
これに見向きもしないユカに対して、徳田は結婚はまだ先でいいにしろ、あの富山という男だけは止めておけ、あの男の魂胆は徳田家の財産狙いに過ぎない、といいます。それに対して、そんなことだから母は恋人を作って逃げ出してしまったのだ、と反論するユカ。そんなユカの頬を、徳田は叩いてしまいます。ユカはそれに憤り、家を飛び出してしまいます。
その夜裕子は徳田と会う約束をしていたのですが、仕事が延びてしまい、まだ京都にいるため、会うことができないと裕子が連絡してきます。その伝言を言付かった弓恵は伝言を伝えるため、徳田の元へ向かうが、彼女が見たのは血を流して倒れている徳田の姿でした。
徳田は聖ヨハネ病院に運ばれたが、意識不明の重体だということです。現場を調べていた明智は、六歌仙の屏風に傷が付いていることそして、隠し金庫が開けられていたさらに徳田の机にあの匿名の人物から送られてきた封筒と同じ封筒があることを発見を発見しました。状況から、匿名で『星月夜』の由来について調査を依頼してきた人は徳田であると推測されました。さらに建物の裏手に、女性用のピルが落ちていたのが発見さています。
波越警部は弓恵と運転手の尋問を開始したところ、運転手は、21時少し前、ユカが車で飛び出していくのを目にしており、また徳田とユカが口論していたことを弓恵が証言したため、ユカの疑義が高まってきました。
レスピレータをつけられた徳田はICUで治療を受けており、峠は越えたということでしたが、深夜謎の人物が徳田の病室に忍び込むと、レスピレータの電源を切ってしまうのです。心拍計が示す徳田の心拍数が0になったことを確かめると、謎の人物はレスピレータの電源を入れ直し、その場を去っていきました。
ついに殺人事件に発展した、絵画界を舞台にした贋作騒動がさらなる悲劇に発展していきます。
登場人物をピックアップ
今回は「岡江久美子」をピックアップします。1956年8月23日、東京都世田谷区出身で東京学芸大学付属世田谷中学、鴎友学園女子高等学校卒業の筋金入りのお嬢様です。さらに夫は大和田獏、義兄は大和田伸也で娘は女優大和田美帆と輝かしい芸能一家です。
岡江久美子といえば、NHKの連想ゲームに紅組レギュラー解答者として5年間出演しており、共演していた大和田獏と結婚したことが思い浮かびます。
またちょっと前までは、午前中に生放送される『はなまるマーケット』で司会を務めて、TBSの朝の顔として大人気でした。これに対し夫・獏は1998年10月 - 2009年9月まで、昼に生放送される 『ワイド!スクランブル』(テレビ朝日)の司会を務めていたということで、帯番組に夫婦が時間差でレギュラー出演しているということで当時は非常に話題となりました。
結婚当初の写真集も話題をさらいました。↓清純派の岡江久美子を脱皮する写真集だと評判でした。
歌手としてもシングルを出していますね!
非常に博学で、TBS野人気番組『オールスター感謝祭』では毎回上位に入賞しており、2005年秋、2010年秋は総合優勝を果たしているほどです。また『オールスター感謝祭』全47回(放送当時の通算回数)通してクイズ正解数が多かった芸能人を調査した結果、計1177問正解で第2位であることが分かり、知的がイメージが定着するのも無理はないなと思います。
穏やかで優しい表情と清純派のイメージでドラマや映画も様々に活躍しているとっても素敵な女優さんだと思います。
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