江戸川乱歩美女シリーズ「エマニュエルの美女」ネタバレあらすじ感想

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江戸川乱歩美女シリーズ「エマニュエルの美女」ネタバレあらすじ感想

江戸川乱歩美女シリーズ「エマニュエルの美女」の概要

江戸川乱歩「化人幻戯」がこのドラマの原作です。小説「宝石」にて昭和29年11月増刊号から30年10月号まで連載された長編推理小説です。

乱歩還暦の祝賀会が行われ、この時江戸川乱歩基金百万円を探偵作家クラブに寄付するという事と還暦を機会に、さらなる小説を書き続けると宣言したのです。その一作目がこの「化人幻戯」でした。

少年推理小説↓

乱歩曰く『「化人幻戯」とは妙な題をつけたものだが、化人は女主人公の妖怪性を表わし、幻戯はその犯罪トリックの魔術性を意味したのである。例によって一人二役、変身願望を描いたもので、私の執拗な好みは六十才を越しても治らなかったのである。それにもう一つの興味「密室」まで取り入れてみた』とこの作品を評していました。

ドラマ「エマニュアエルの美女」は、1980年10月4日土曜ワイド劇場にて放映されました。美女シリーズでは12作目となり、夏樹陽子は2回目のヒロインで、カマキリを異常に怖がる美女を演じています。このカマキリがこのドラマのキーワードとなっています。カマキリといえば、五月みどりの「かまきり婦人」を思い出してしまいます。なんか意味深ですね。

ストーリー

推理小説の大家大河原義明は、月に一回犯罪研究愛好会という怪しげな会を開いており、この会に明智と波越警部は招待されました。三崎半島にある大河原の邸宅に訪れた明智と波越警部でした。すでにパーティーがはじまっていたため、大河原はあとから来た二人に、ゲストを紹介していきます。評論家の姫田吾郎(中条きよし)や関東テレビのプロデューサ、犯罪心理学者、そして大河原の作品を原作とした映画のヒロイン山村弘子、大河原の妻の由美子(夏樹陽子)、助手の杉本治郎(江木俊夫)。

人気女優山村弘子↓

 

一同は大河原の招きに従い、地下室の拷問道具のコレクションを紹介されるのです。そこで、世にも恐ろしい拷問道具を誇らしげに紹介する大河原、それをおおきな興味と関心をもって見ている招待客というある意味異様な空気が漂っています。

その途中の階段でカマキリをみかけ、あまりの恐怖で悲鳴をあげてしまう由美子、そのショックで夜眠れないでいるところ、同じく寝付けない明智が声をかけます。明智に少しずつ心を開く由美子でした。

カマキリに恐怖の表情を怯える由美子↓

翌朝、朝食後、評論家姫田は散歩にでかけ、女優山村弘子はピアノを弾いています。そのほかの人はコーヒーを飲むためサンデッキへ。由美子は、サンデッキから見える岬に姫田を見つけると、望遠鏡で彼の姿を追い始めます。姫野の様子がおかしいと望遠鏡の中の情景をみて由美子が言い出します。

一同が岬の方を見たその時、姫田が崖から落ちていくのです。波越警部は明智とともに現場に向かい、到着した県警捜査陣が遺体を発見します。状況証拠から自殺と判断する警察に対し、一人明智は「自殺ではない」と言い切るのです。昨年にも近くの林で新進の尻作家の自殺事件があったのですが、この作家は大河原の愛弟子、その時この作家に送られてきた白い羽と同じ羽を姫田も手にしていたことから何らかの関連性があるに違いがないと主張するのです。

 

信じようとしない一同の前で1週間後に真実を明らかにすると宣言する明智なのでした。

明智の真犯人究明の戦いが始まりました。容疑者を消去法で消していき、候補者の一人山村弘子の調査から始めます。山村の車を尾行してたどり着いたマネキン工場,そこで聞き込みをして事務所に帰ります。

 

すると、事務所で大河原の助手杉本が待っていました。杉本にもあの羽が送られてきて、恐怖を感じ明智に助けを求めに来たのです。杉本は大河原の秘密を話しはじめます。

「小説の書けなくなった杉本は若手の作家を弟子として囲い込み、コーストライターをさせていた。それに我慢できなくなった弟子を次々と自殺に偽装し殺害している。その事実をかぎつけた姫田も殺害した」というものです。その主張を興味深く聞く明智でした。

そんな中明智が捜査を始めたばかりの女優山村弘子が、海浜ホテルのプールで全裸の水死体となって発見されました。絞殺であり殺人事件の捜査が始まります。彼女のバックの中にもあの白い羽が入っていたのです。

事件が多発して怯える由美子↓

そして、1週間後、明智が約束をした日が訪れました。。明智が出した答えとは・・

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登場人物をピックアップ

カマキリにおびえて恐怖の表情を見せるかと思えば、不倫に燃える妖艶な表情を見せる夏樹陽子。彼女は美女シリーズでヒロインを演じるのは今回が2回目です。

前回は、浴室の美女で妙子役です。何一つ不自由なく暮らす作家の妻、しかしその裏には夫の複雑な事情に犠牲になる悲惨な運命と、それを本能で受け止める女の性、それを見事に演じきった夏樹陽子、さすが一流女優だと思います。今回は前回にもまして体当たりの演技にも挑戦し、役の幅を広げています。
夏樹陽子の出演した作品は本サイトでもいくつか紹介しています。

赤穂城断絶(1978年、東映) - お仙 役

紳士同盟(1986、東映) - 綾小路雪絵 役

ザ・ハングマン(1981年、ABC) - タミー(桑野多美子) 役

Gメン'82 第17話「サヨナラGメン'82」(1983年、TBS)

ちょっと変わったところでは、ゲゲゲの鬼太郎実写版で「ぬらりひょん」になってしまいました。でも美しさは変わらない・・

最近では、G線上のあなたと私「TBS」に出演し、松下由樹の姑役を演じていました。変わらない美しさでした!!

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