金田一耕助の「八つ墓村」ネタバレあらすじ感想

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金田一耕助の「八つ墓村」ネタバレあらすじ感想

金田一耕助シリーズ八つ墓村の概要

八つ墓村』は、横溝正史の長編推理小説。「金田一耕助シリーズ」の一つで1971年、角川文庫の横溝正史本として、最初に刊行されました。

八つ墓村といえば、劇中老婆が叫ぶ、「祟りじゃ〜!八つ墓の祟りじゃ〜」というフレーズがあまりにも有名で、多くの場面でコピーされました。ザ・ドリフターズの「8時だよ!全員集合」でも何度か見た記憶があり、恐怖を通り越して、笑いにまでなるという社会現象を巻き起こす流行語となっていました。この作品を原作として映画3本、テレビドラマ7本そして漫画、舞台と、横溝正史作品の中で映像化された作品は、犬神家の一族を抑え、堂々の一位です。

岡山のロケ地

出典:Blog

昭和の映像描写は、今とは違って陰惨だったり、性描写があったりで子供には、刺激が強すぎたとは思います。でも、物語のあらすじや犯罪の裏にあるトリックや人間模様の描写方法は、この時代に作られたものが脈々と現代に受け継がれ、さらに発展してきているんだなと改めて思いました。

八つ墓村にまつわる怨念

時は戦国時代、永禄9年(1566年)毛利家の支配下にあった中国地方のある山村。8人の落武者たちが逃げ込んできました。毛利家の敵対する武将の家臣たちでしたが、戦に敗れて、逃げ延びこの村にたどり着いたのです。村人たちは毛利家の捜索に恐れをなしたのと、財宝を我が物にせんがため、この8人の武士たちを無残に殺してしまいます。その死に際し武者たちの大将が、「七代までこの村を祟ってみせる」と呪いの言葉を発し、死んでいくのです。

当初は獣の屍のように無操作な扱いで葬られた遺体でしたが、この呪いの言葉が発せられたという噂が広まり、その祟りを恐れて、武者立ちの遺体を掘り返し、手厚く葬りました。そして同時にこの8つのお墓を村の守り神として祭りはじめました。「八つ墓明神」と呼ばれたこのほこらを祀った村はいつしか「八つ墓村」と呼ばれるようになるのです。

 

八つ墓村に蘇った祟り

落武者たちを皆殺しにした首謀者とされる田治見庄左衛門の子孫の田治見要蔵は、田治見家の当主ですが残忍で暴力的な性格をもった男でした。妻子がいる身で郵便局員の井川鶴子に言い寄るのです。しかし彼女は、この誘いを断ったため、激怒した要蔵によって自宅の土蔵に監禁されてしまいます。要蔵によって陵辱され続けていた鶴子は辰弥という男児を出産するのです。鶴子には、亀井陽一という許嫁がいて、要蔵の目を盗んで亀井と逢引をしていたのを要蔵に知られてしまいます。激怒した要蔵は、鶴子に虐待をして辰弥にも火箸で押し当てるなどの狂気の行動に走るのです。鶴子は辰弥とともに、姫路市の親戚の逃げ出したのです。怒り心頭の要蔵は、さらなる狂乱ぶりを発揮し、頭に蝋燭をつけて、日本刀を振りかざし猟銃を乱射して、32人もの村人たちを殺して、山に消えてしまいます。

20年後母の再婚により、寺田姓となった辰弥、戦争からかえってくると母がなくなっていて、身寄りがなくなってしまいます。そんなある日、田治見家で辰弥の消息を探していることを知りました。探してくれていたのは、諏訪法律事務所で、辰弥のは素性を知ることになります。田治見家の使者とあったのですが、その場で血を吐いて死んでしまいます。「辰弥が、八つ墓村に帰ると20数年前の大惨事が再び繰り返される」という匿名の手紙が届いており、恐ろしい事件の予兆もあったのですが、辰弥は八つ墓村に帰ることになるのです。

血塗られた連続殺人事件が発生し、金田一耕助がこの事件の謎に臨みます。

1977年版の八つ墓村 金田一耕助は、渥美清

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