金田一耕助の「悪霊島」ネタバレあらすじ感想

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金田一耕助の「悪霊島」ネタバレあらすじ感想

悪霊島は横溝正史の長編探偵小説です。1981年に角川映画として公開されました。金田一耕助シリーズのほとんどが瀬戸内を舞台に描かれています。生みの親の横溝正史が、戦争での疎開先として自身にゆかりのあるこの地を選び、この地をこよなく愛し、金田一耕助というキャラクターを生み出した地でもありました。この作品を最後に金田一耕助シリーズが幕を閉じるのです。

同時に金田一耕助の盟友であり良き理解者であった磯川警部も終了となるため、この作品では、彼の活躍や回想場面も描かれていたのでした。金田一耕助ファンとしては、なにかこの話を聞いてぐっとくるものがあります。

これが最後の金田一かと思うと切ない思いまでしてしまいますね~

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横溝正史とジョンレノンの死

1980年12月8日ニューヨークの閑静な住宅街で、ジョンレノンが5発の銃弾によって命を奪われました。人気絶頂のビートルズのリーダー、ギタリストジョンレノンが最愛の妻と数多くのファンの前から、その命を奪われてしまったのです。

訃報が世界を駆け抜けた次の日、私は学校でこの事実を学校の先生から聞かされました。目に涙をいっぱいためて押し殺すように話していた光景は、今でも忘れられません。

この悪霊島は、原作が発表されてからすぐに映画化をされた珍しい作品です。それは、原作が発表されたその年がジョンレノン暗殺という不幸に見舞われたということを映画の中に残しておきたいという制作側の強い意図があったということです。

さらに、不幸がつづきます。物語の作者であり、金田一耕助の生みの親であり、探偵小説の大家の横溝正史が映画の完成直後1981年12月28日に直腸がんのため国立病院医療センターで死去したのです。

金田一耕助や横溝正史のファンからその功績をたたえ死を悼む声が聞かれ、この映画がまさに遺作となったのでした。

ストーリー

三津木五郎(古尾谷雅人)はジョンレノン暗殺のTVを見ていました。ジョンレノンが歌う歌、その曲を聞きながら彼が昔の恐ろしい事件を思い出していたのでした。

それは彼が瀬戸内海の刑部島で、金田一耕助に出会ったときの事件です。当時彼は大学を出たばかりで、アメリカで流行っていたヒッピー姿で放浪した時、ビートルズの「ゲット・バック」が携帯していたトランジスタラジオからよく流れてきた曲でした。

そんな時に金田一耕助に出会い、事件に巻きこまれることになるのです。五郎にとっても忘れられない出来事でした。

事件の発端は、刑部島と岡山県下津井港で海に浮かぶ仮死状態の男が助けられましたが、「あの島には悪霊がとりついている、鵺(ぬえ)の鳴く夜は気をつけろ」と言う言葉を残して息絶えてしまいます。

金田一耕助はアメリカ帰りの億万長者、越智竜平(刑部島出身)からの依頼で、ある人を探して瀬戸内を訪れていました。行方を探すながでこの事件を知った金田一は、この変死体の被害者こそが、尋ね人であったことを知るのでした。

この亡くなった男は、島にレジャーランド建設を目指していて、今回金田一に事件捜査を依頼した越智竜平が、この島に派遣した先発隊だったのです。

一方で磯川警部は、「浅井はる」というもぐりの産婆の殺人事件でこの島に来ていたのです。浅井はるが殺された事件の目撃者が、薄汚れた風体の男とされており、その男がすなわち三津木五郎であったのです。五郎は自分の出生の秘密をしらべるため、はるに会いに来たのでした。

金田一が島の実力者、刑部大膳が営む宿に泊りました。大膳は、越智竜平と相思相愛の仲であった刑部神社の娘、巴を無理やり引き裂いて、守衛と結婚させた経緯がありました。

そんな因縁深い竜平と大膳、巴が島にあつまり、そして事件が起きてしまうのです。巴の夫の守衛が竜平が神社に寄贈した黄金の矢で胸を射抜かれ殺されてしまい。さらに娘の片帆も絞殺死体がみつかるのです。果たして犯人は誰なのか、なぜ殺人はおきてしまったのか、金田一耕助の最後の推理が冴え渡ります。巴は岩下志麻、巴の娘は双子であり、岸本加世子が二役で演じていました。

出典:Blog

横溝正史シリーズはこちら

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