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三蔵法師の一行は何度目かの山越えの途中です。今回は、この旅でも一二を争う大変なピンチを迎えました。三蔵法師の愛馬は、谷を渡る時谷底に転落して行方不明、まもなくして猛吹雪が始まり洞窟に避難する一行でした。待てど暮らせどやむことのない吹雪!もう何日も飲まず食わずの状態が続いています。猛烈な寒さと飢えで衰弱する三蔵法師を気遣う悟空は、三蔵法師の体をさすってなんとか意識を保とうとしています。それに対して後の二人は、食べ物のことばかり考えています。
体力の限界を悟った三蔵法師は、弟子たちに「自分を食べなさい、そして天竺行くのです!」といいだします。もう限界に達している八戒はいただきま~すと屈託なくいいますが、そうはさせない悟空と悟浄です。
出典:TVKドラマ
そうこうしているうちに、時は過ぎ、ついに三蔵法師は寝込んでしまいます。このままではまずいと考えた悟空は、三人のうちだれかが犠牲になって、食べられてもらうしかないと提案します。すったもんだした結果くじ引きで決めようということになります。
当たりくじをひかされた八戒は、もがき苦しみましたが、結局外の世界、吹雪の中で死ぬことを選びます。腰にロープをつけて、その先を悟浄に持ってもらい一人で吹雪の中を歩き出した八戒でした。
しばらくして悟空は、激しい後悔の念に襲われます。綱を手繰り寄せ八戒を助けようとしましたが、綱の先には、誰もいません。悟空と悟浄は、あたりを探したところ、猪の死骸を見つけるのです。すっかり八戒が死んでしまったと勘違いして悲しみに暮れますが、自分たちのために犠牲になった八戒の思いに答えようと意を決して、猪を料理するのです。
何も知らない三蔵法師は、久しぶりの食料を一心不乱に食べて続けます。皆で完食しました。三蔵法師は八戒がいないことにやっと気がつき、悟空に問いただします。そして全てを悟った三蔵法師は、深い後悔の念に駆られます。
出典:TVKドラマ
そして天候が回復して再び出発した三人、馬がいないので三蔵法師も徒歩です。ずっと後悔の念が消えない三蔵法師をなだめながら、先を進む三人ですが、突然三蔵法師に異変が起こります。通りかかった若い女性を見かけるといきなり「ナンパ」しだしました。
出典:TVKドラマ
それはまるで八戒が憑依したようでした。悟空はその姿を見て成仏しない八戒が乗り移ったに違いないと思い、道の途中に八戒の記念碑を建てて、正気に戻った三蔵法師に念仏をあげてもらうことにしました。
暗い気持ちで夜を迎えましたが、夜中になると三蔵法師がそっと起き出します。宿屋の台所に忍び込み酒や肉を喰らい金品を持ち帰って再び寝てしまいます。
翌朝泥棒騒ぎがあり、三蔵法師を起こそうとしたら、そこには持ってきてしまった金品が、、、悟空が魔法を使って移動させ事なきを得ましたが、八戒の亡霊に悩まされる三蔵法師一行です。
一方ロープから抜け出して逃げてしまった八戒は、奇跡的に助かり気持ちも新たに天竺に向かうのです。自分が逃げ出したため三人は雪の中で飢え死にしたに違いないと思っていたのです。八戒は、これまた奇跡的に生き残った白馬に出会い一緒に旅をする事にしました。
村についた八戒は、料理屋で食事をしていると、自分は、天竺に向かって旅する八戒だという男が店の下で踊っていると言われてびっくり!
実際に会って見たら三蔵法師だったのでまたまたびっくり、慌てて逃げ出します。自分のせいで死んでしまった三蔵法師、成仏しきれなくて化けて出てきたと思い込んでいます。
一方悟空と悟浄は、三蔵法師の夜間徘徊に心を痛めていました。そんな三人が路地でばったり鉢合わせ!お互いがお互いを幽霊だと思いこんでいます。なぜか、お互い戦ってしまい、そのうち怖くなった八戒は逃げ出してしまいます。実は八戒も筋斗雲のような雲をもっていたのです。それに飛び乗って逃げる八戒ですが、雲の調子が悪くすぐに悟空に追いかけられて、捕まってしまいます。そこで、やっとお互いの誤解がとけて仲直りです。
出典:TVKドラマ
三蔵法師は、自分の未熟さを思い知らされたとして、水行をしていました。そんな三蔵法師を悟空は優しくなだめます。そして4人と馬が揃った三蔵法師一行は、元気に天竺に向かい旅立ったのです。
出典:TVKドラマ
今回の見どころは三蔵法師の乱心ぶりです。本来は気高く信心深い三蔵法師でありましたが、八戒を食べてしまったという罪の意識から、気持ちに変化が生じ別人格が、湧き出てくる役どころでした。
後の西田敏行の談話ですが、八戒が使っている、福島弁を夏目雅子にマンツーマンで教えていた時、とても幸せな気分だったと言う事でした。二人っきりの時間が相当楽しかったのでしょう。
その甲斐あって見事な福岡弁を披露しています。そしてまるで八戒がほんとに乗り移ったような演技で、女の子をナンパしています。さらには、帽子をかぶりディスコで踊りまくる三蔵法師、どうせなら帽子だけでなく服も着替えてもらってもよかったのにと思いました。
出典:TVKドラマ
夏目雅子は、このドラマでは、最初から最後まで法衣を着ていました。こんな時くらい、別の服を来た夏目雅子の姿が見たかったなと思いました。
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