「柳生一族の陰謀」ネタバレあらすじ感想

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「柳生一族の陰謀」ネタバレあらすじ感想

 

概要

柳生一族の陰謀は、1978年公開の映画です。主演:萬屋錦之介、千葉真一。監督は深作欣二です。

時代劇の東映が威信をかけて、時代劇映画復興を目指して12年ぶりに,本格的に制作に乗り出したのがこの作品です。

豪華な俳優陣がこの映画に参加し壮大なスケールのドラマを完成させます。徳川幕府の三代目の将軍の座を争う骨肉の争いに巻き込まれた柳生一族,その存亡をかけた壮絶な作品です。この映画は30億円の興行収入をあげて大ヒットしました。同じ年には、テレビドラマ化され、小説・漫画の派生作品も作られたのです。2008年には30年ぶりに2時間のスペシャルドラマが放映されます。

映画公開の翌年の第2回アカデミー賞では、主演の萬屋錦之介は優秀主演男優賞、千葉真一が優秀助演男優賞、その他のスタッフも数々の賞を受賞し,注目度と作品の優位性が伺えます。

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ストーリー

1603年徳川家康が江戸に幕府を開いた12年後の1615年(元和9年)徳川二代将軍秀忠が江戸城大奥にて急病します。発病後2時間あまりであまりにも早く亡くなってしまったということで陰謀を疑う者たちもいましたが、大奥専属の医師は、中毒死と診断するのです。

跡継ぎは、長男家光が継ぐというのが定石でしたが、秀忠は次男の忠長を溺愛していたこと、更には秀忠の奥方崇源院於江与、長女の和子(天皇の后)らが、お世継ぎを忠長を切望しており、家臣たちの支持も厚かったのです。しかし老中松平信綱、春日の局は家光の将軍擁立をあくまでも推し進めようとするのです。家康によって平定されてきた江戸幕府が、12年にして動乱の兆しをみせるようになってしまいます。

出典:ブログ

秀忠の葬儀が終わったあと、その遺体から胃袋を取り出す忍者達がいました。それは、秀忠の死を不審に思う大炊頭配下の渡辺半蔵たちでした。取り出した胃袋をもち立ち去ろうとした時に三人の侍に行く手を阻まれ、さらには胃袋を奪われてしまいます。それは、柳生但馬守の子息である左門友矩、又十郎宗冬、茜の仕業でした。胃袋を受け取って解剖した柳生宗矩は毒殺されたことを突き止めるのです。宗矩はこれから起こる不穏な動きを察知して、修行の旅にでている長男の十兵衛を呼び寄せ、事に備えるのです。それと同時に江戸城を訪れ松平信綱と春日局を問い詰め、毒殺した事実を確認しました。

柳生家は徳川家の剣術指南役であり、家光との関係も深い関係にあります。宗矩彼らの悲壮なまでの決意と家光への思いから、この陰謀に加わることを決意します。松平信綱は、一方で天皇家にも働きかけをしていましたが、天皇家は背後で江戸幕府を混乱させ、再び天皇中心の世の中にしようとしているのいたのです。ここにおいて家光、忠長、そして天皇家の三つ巴の戦いが始まるのです。

豪華な俳優陣

柳生宗矩と十兵衛父子を演じる萬屋錦之介と千葉真一は、圧倒的な演技力が光ります。剣術の師範だけあって立ち回りは、鬼気迫るものがあります。千葉真一は後に角川映画の魔界転生でも柳生十兵衛役を演じています。トレードマークの長めのチョンマゲと左眼のアイパッチで演じる柳生十兵衛役は千葉真一の十八番とされています。

そして骨肉の争いをする徳川家光と忠長兄弟を演じるのは、松方弘樹と西郷輝彦です。父親に愛されずコンプレックスの塊であるお坊ちゃんの家光と、お世継ぎに野望を燃やす忠長の好対照な演技を、二人の名優が見事に演じていて、見るものをひきつけます。

柳生一族の配下で働く根来衆にもアクション俳優が参加しています。志穂美悦子(柳生茜)矢吹二朗(柳生友矩)真田広之(根来衆ハヤテ)その他千葉真一のジャパンアクションクラブの俳優陣が参加して、切れのある演技で作品の流れをスマートにつくりあげています。

出典:blog

秀忠の奥方崇源院於江与を大御所を山田五十鈴、春日の局が中原早苗が貫録の演技を披露すれば、大原麗子はその美貌で出雲の阿国という歌舞伎踊りの演者を演じきっていました。(時代が合わない登場人物ですが・・)

出典:blog

その他強すぎる公家 烏丸少将文麿を演じた成田三樹夫や貫禄の演技で、柳生宗矩に最後まで対峙じた 小笠原玄信斎を演じた丹波哲郎など大御所がズラッと肩を並べて出演するこの作品は、往年の時代劇ファンならぜひみてもらいたい作品です。

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kenzhouse

中年サラリーマンです。若い時は海外で4年間ほど働いた経験があります。帰国してしばらく派遣社員やアルバイトの掛け持ちをして自分のやりたい仕事を見つけ正社員になりました。 職場が自然と同年代の人が集まり、プチ高齢化社会の縮図を感じています。自ら考え、自立できる自分になりたいと仕事の合間に努力しています。