刑事ドラマの金字塔「太陽にほえろ」概要_感想
目次
伝説となった刑事ドラマ「太陽にほえろ」刑事ものの原点その概要と感想
はじめに
もう伝説の番組となった「太陽にほえろ」あらためてこの作品をみてみようとおもいました。そんな時この2021年の夏、刑事ドラマランキングに関する記事が掲載されました。40代~60代を対象にしたランキングでした。40代・350名、50代・350名。60代300名男女比が、200対800の1000名を対象のアンケートです。
40代で1位となったのは、「もっとあぶない刑事」ですが、50代、60代の1位はやはり「太陽にほえろ」だそうでした。なぜそうなったのか。それは、様々な要因があったのでしょうが、一番は刑事を主役に添えて構成したのだといわれています。そして刑事に愛称をつけて呼び、視聴者が刑事をより身近に感じられるようになったからなのかもしれません。
「太陽にほえろ」
放送期間 昭和47年から昭和61年
放送時間 金曜日20時〜
放送回数 718回
TV局 日本テレビ系列
ドラマの舞台と作品の概要
ドラマの舞台は、東京都新宿区矢追長町にある警視庁の七曲署です。所属は捜査第一課捜査第一係です。「太陽にほえろ」はそれまでの刑事ドラマとちがい、刑事という一人の人間の成長にクローズアップしたところに大きな特徴がありました。
番組開始当初は、萩原健一演じる新人刑事、早見淳が七曲署に配属となり、その成長を追いかけるスタイルとなっていました。そして、その新人刑事に「マカロニ」という愛称をつけて、署の仲間がその成長を見守りながらも、殉職という結末を迎えるという見るものの心を引き付けるストーリーをパターンとして作り出し、伝説の刑事ドラマという地位を確固となるものとしたのです。そして、のちに石原軍団と言われた石原裕次郎を中心とした俳優組織が出来上がいくのです。
おもな登場人物
ボス:藤堂俊介(石原裕次郎) 七曲署の捜査第一係長 窓のブラインドカーテンをずらし外を眺めている姿が定番です。昭和の大スター石原裕次郎ですが、壮絶な闘病生活を送りつつ役者をつつけていました。この番組の放送中にも病に倒れ、しばらく不在にした場面もあります。代役とて、渡哲也が出演したことも大きな話題となりました。その役者魂は石原軍団に引き継がれ多くの感動を生む作品を世にだしてきました。
山さん:山村精一(露口茂)落としの山さんと言われるほど、容疑者を自供に追い込む技術がすごい刑事です。山さんは、ボスの代理としてリーダー役を担っていました。多くの事件を解決に導き、千代田署捜査第一係長への栄転が決まった直後、摘発した暴力団の組員に夜道で撃たれ、殉職してしまいます。山さんといえば、穏やかで、堅実で思慮深い刑事の鏡のような印象がありました。
ゴリさん:石塚誠(竜雷太)九州男児のゴリさん。その愛称の由来は、押しの強い性格でゴリ押しして捜査をすすめるからだそうです。しかし、その風貌をみてゴリラににているからかなとも思っていて、実際仲間の刑事からもゴリラに似ているからゴリさんと揶揄される場面があったようです。ゴリさんは私の好きなキャラクターで、その活躍の多くも強く印象に残っていました。竜雷太はその後も多くのドラマや映画に出演され、多くの視聴者に愛される大御所俳優さんですね。最近みたドラマでも何本も出演されていました。
長さん:野崎太郎(下川辰平)仲間の刑事の誰よりも長く警察官として職務を全うしている「長さん」。家族を大切にしていて、同僚思いで人情味あふれるキャラクターでした。役柄だけでなく下川辰平自身の人柄からにじみ出る人の好さが、周りの人の心を和ませるのでしょう。
殿下:島公之(小野寺昭)貴公子のような顔立ちや太一振る舞いから、「殿下」という愛称が付けられました。最初こそ、遊び人風の役回りでしたが、回が進むにつれて、優しいキャラクターに変貌していき、さらには、器用な手先を生かして、爆弾処理などを実施する場面もありました。子供のころ、小野寺昭と似ている友達がいて、殿下とよばれていた記憶があります。その子もやはり高貴な雰囲気を漂わせていました。
マカロニ:速水淳(萩原健一)一係に配属された時、長髪でノーネクタイ、三つ揃いの服装にガンベルトをつけて銃をぶら下げている姿が、マカロニウエスタンのようだと島刑事から揶揄われて、そのまま「マカロニ」が愛称となりました。やむにやまれぬ理由で、犯罪を犯す若者たちに共感して暴走を起こし、先輩刑事ひやひやさせていました。ゴリさんが、捜査中の怪我で入院をしていて、お見舞いに行った帰りに立ち小便の直後に通り魔に刺殺されていまうという衝撃的な最期を迎えるのです。子供ながら物凄く衝撃をうけたシーンでした。
シンコ:内田伸子(関根恵子)開始当初は七曲署の少年課に所属していましたが、1係が扱う事件のほうに興味があり、1係に入り浸りとなっていました。そして自分でも希望していた一係への異動がきまり晴れてみんなの仲間入りとなったのが、36話からでずいぶん長く少年課で我慢していたんだって改めて思いました。父(ハナ肇)が営む小料理屋の手伝いをする姿も印象的でした。
ここまでが放送開始当初の七曲署メンバーです。
そのあとのメンバーも豪華俳優陣揃いです。少しだけご紹介・・・
ジーパン(松田勇作)テキサス(勝野洋)ボン(宮内淳)スコッチ(沖雅也)ロッキー(木之元亮)
スニーカー(山下真司)ドック(神田正輝)ラガー(渡辺徹)ジプシー(三田村邦彦)ボギー(世良公則)
その他多数・・・
こうやって見ただけでも、すごい俳優陣ですが、ドラマの登場当時では、新人俳優であった方も多く、登竜門的な立ち位置だったのかもしれません。
太陽にほえろ キャスト一覧
マカロニと萩原健一
「太陽にほえろ」は当初萩原健一(ショーケン)を主役として始まったとのことです。ショーケンはマカロニの性格に極めてにているとよく言われます。破天荒で、型破り、上の命令には素直に従おうとしないというところがそのまま萩原健一だったのかもしれません。
ドラマの構成や方向性について、強いこだわりを持っていたショーケンは、その意を見制作サイドにぶつけてみるのですが、うけいれることのできないものとして却下されるという結果になりました。納得のいかないショーケンは、太陽にほえろの降板を申し入れ、通り魔により殺害されるというショッキングな展開されるようになりました。子供のころはそんな裏事情は知る由もなく只々衝撃を受けていました。この展開は視聴者に受けて、新人刑事を育てて殉職し、また新人を発掘して育てるという形が成り立ちました。ジーパン刑事の殉職時の名シーン「なんじゃこりゃー」もこれによって生まれたのです。
なおその後のショーケンの活躍は、当サイトにも一部掲載しています。
南野陽子主演の刑事ドラマ「あいつがトラブル」
×露木茂→○露口茂さんですねぇ
ななし様
コメントありがとうございました。そして大変失礼いたしました。
大変遅くなりましたが、修正いたしました。
現在59才の私にとっては「太陽にほえろ!」よりも「特別機動捜査隊」の方
が原点に思いますね、と言うのも刑事同士がニックネームで呼びあうシーンが違和感を覚
えたからで、実際に刑事をやっていた親友の父親に言わせると「部長刑事を長
さんとと呼ぶくらいはあったが、部下や後輩は基本的に苗字の呼び捨てだっ
た」と聞いていたからかも知れないし、カミサンの親戚が「特別機動捜査隊」に出
演していたからかも知れない。
コメントありがとうございました。刑事ドラマの原点というの、やはり人それぞれ違うものなんだと
改めて感じさせていただいたと同時に、決めつけてしまうのはよくないなと感じました。
自分はコメント主様とほぼおない年ですが、子供のころは長野県の田舎町で過ごしており
民放のテレビ局は2つくらいしかく、特別起動捜査隊というドラマを見た記憶がございませんでした。
きっと多くの方が、同じような思いを抱いておらるかもしれませんね。
今後記事を書く際は、断定的な表現は避けるようにしたいと思いました。
貴重なご意見ありがとうございました!