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『二代目はクリスチャン』の原作は、つかこうへいの長編小説で1985年5月に角川文庫より刊行されました。角川事務所は創立10周年を迎えており、創立10周年記念作品として、この作品を映画化することとなりました。つかこうへい脚本、井筒和幸監督です。同時上映は原田知世の「早春物語」です。
撮影は1985年に京都撮影所にて撮影を開始しました。当時は、山口組と一和会の抗争(山一抗争)が関西で継続して発生していました。そんな中であったため、市民団体からヤクザ映画製作反対運用がおきるほど緊迫した時代背景がありました。
ヤクザと刑事が同席して、キリスト教会での告別式に参加しているという、ありえない場面からこの映画はスタートします。ヤクザの天竜組の親分が亡くなり、跡目を継ぐべき息子天竜晴彦(岩城滉一)、一方で刑事であリ、実家はお寺で長男坊の神代が、この教会で慎ましく聖職に勤しむシスターの今日子(志穂美悦子)に二人して熱を上げています。事あるごとにに、今日子に言いよる二人を優しくいなす今日子は、教会でも天使のような存在です。
今日子は赤ちゃんの頃、ここの教会の前に置き去りにされていたところを、マザー・ゴルガン(月丘夢路)に拾われ我が子のように育てられました。聖職の仕事に邁進して、バチカン市国で修行もしてきたほど、聖職者として優秀でした。
なおかつ外国人が参加するパーティでその語学を遺憾なく発揮しています。
余談ですが、実際に志穂美悦子が、数カ国語を話していますが、とても流暢で、本当に話せるんだ思いました。
国際的なスターですのでそれもありかもですね!
いつまでたって結婚できない今日子を心配しているマザーにせっつかれて刑事の神代との デートなども経験しますがヤクザの息子の晴彦の妨害が入りなかなか進展しません。
実は今日子の心の中には、殺人犯として逃亡して教会に逃げ込んだ英二(北大路欣也)への思いが消えずに残っていたのです。
晴彦は、子分とともに洗礼を受けて自分の思いを今日子にむけてきました。少しづつ心を近づけていき晴彦はとうとう今日子を嫁に迎えることができたのです。
結婚式のその日に、乱入してきた晴彦の元カノに命を狙われた今日子をかばった晴彦はその場でなくなってしまうのです。そこから今日子の2代目としての茨の道がはじまります。
口コミでも志穂美悦子の圧倒的な演技を絶賛する声が多数聞かれるこの映画の山場。それまでのコメディーチックが雰囲気が一変、超シリアスなヤクザの出入りシーンが繰り広げられる後半部分が圧巻です。
志穂美悦子と言えば、日本のアクションスターの草分け的存在、かっこよく敵を倒すかと思いきや、初めての立ち回りの雰囲気をだしつつ、決めるところはきめるあるいみものすごい技術を見た感じです。
だれもが絶賛する、相手にむかっての啖呵、ぜひあなたも堪能してください。
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