大林宣彦監督映画_尾道三部作の「さびしんぼう」ネタバレあらすじ感想

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大林宣彦監督映画_尾道三部作の「さびしんぼう」ネタバレあらすじ感想

 追悼!大林宣彦監督 

2020年4月10日の午後7時23分、大林宣彦監督が82年の生涯に幕を下ろしました。その人生と多くの作品に感謝するとともに、ご冥福を心よりお祈りいたします。

さびしんぼう』は、1985年公開の映画です。ノスタルジックな尾道の原風景をバックに撮影された大林監督渾身の作品で、転校生、時ををかける少女そしてさびしんぼうの三作品を大林ファンたちがいつの日か尾道三部作と言われるようになりました。その言葉が浸透したためか、このさびしんぼうのポスターには、「尾道三部作 完結編」との記載がありました。映画の原作は山中恒の「なんだかへんて子」です。大林監督と山中恒原作の映画はこれ以外にも、「転校生」「さびしんぼう」「はるかノスタルジー」「あの夏の日」などがあります。

監督いわく「瀬戸内の尾道を舞台に、少年の恋をノスタルジックに描いたこの作品は自分の分身として描き、自伝的色彩の強いと言われてます。さらのこの映画のキーワードとともなっている、ショパンの別れの曲が全編に渡り流れていて、さらに郷愁が増すのです。

映画界の巨匠黒澤明監督はこの作品をとても気に入り、自身のフタッフに全員この作品を見るようにといったほどです。

ストーリー

高校生の井上ヒロキ(尾美としのり)はお寺の跡取り息子。父親(小林桂樹)は住職で年中お経をあげているという印象しかないようで、子供の気持ちがわからない大人の典型だと思っています。

母(藤田弓子)は口を開けば、勉強しろということしかいわない、ただただ口うるさいと思っています。だけど、なぜだかわからないけどヒロキにピアノを習わせており、母の好きな曲と言われるショパンの別れの曲を弾いてもらいたいと願っています。

当のヒロキはといえばどこにでもいる高校生、カメラを趣味として坂の上から望遠レンズのファインダー越しに憧れの女子高校を眺めているということが日常です。放課後に音楽室でピアノを弾く一人の美少女橘百合子(富田靖子)をファインダーの中に見つけます。彼女を「さびしんぼう」呼んで、勝手に親近感を抱いて見つめていましたが、実際は手の届かない憧れの存在でした。

 

連絡船で学校にかよう百合子↓

お寺の本堂を掃除したとき、母の古いアルバムをバラけてしまった直後から、ヒロキの前に白塗りでピエロのような感じの女の子(富田靖子二役)が現れました。彼女を自分のことをさみしんぼというのです。白塗りのさびしんぼは母は母の友達に毒づいたり、ヒロキにも言いにくいことを平気でいってくる変な女の子。一方の女子高生のさみしんぼはどこまでいっても高嶺の花です。

そんなヒロキにもチャンスが訪れます。憧れの女子高生橘百合子が自転車が故障して困ってるところに偶然通りかかります。自転車とともに一緒に家の近くまで送っていって上げたヒロキでした。

名前まで聞けて有頂天です。しかし家に変えれば、謎の少女さみしんぼがいるのです。奇妙な三角関係が続いていきます。果たしてヒロキの願いは叶うでしょうか?
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大林監督作品

登場人物をピックアップ

今回はヒロインの富田靖子をピックアップします。

富田靖子は、1969年2月27日神奈川県茅ヶ崎市生まれです。

1983年、中学在学中に映画『アイコ十六歳』のオーディションを受け、約127,000人の中からヒロインに選ばれました。そして12月にこの映画でデビューし、同時に「オレンジ色の絵葉書」で歌手デビューも果たしました。今も活躍されている松下由樹、宮崎ますみも同じオーディションから輩出され、この映画に出演します。さらにこのオーディションでは岡田有希子と森口博子も参加しており逸材が多く集まっていたようです。

 

この「アイコ17歳」は青春映画では珍しく、弓道部を舞台とした作品でした。自分は、大学時代、弓道部だったのでその難しさや魅力はよくわかります。美少女が、白い胴衣に身を包み黒い胸宛をして、弓を構えまっすぐ的を見て矢を放つ姿は、ある種憧れにも似た光景だったのでしょう。映画が公開されるとにわかに弓道人気が高まったことを覚えています。

このアイコ17歳で総指揮者だった大林監督に呼ばれた富田靖子は、さびしんぼうに出身するのです。

前作では、弓道をする富田靖子でしたが、本作は、ピアニストになることが夢の女子高校生ということで、実際に、ショパンの別れのワルツを弾いていました。かなり難しい曲のようですが、それでも弾いているところが凄いと思います。

ちなみにこの別れのワルツは、大林監督が少年時代尾道にいた頃出会った曲で大のお気に入り出そうで、自分でも練習したということです。

その後主演した映画「BU・SU」では、顔は可愛いけど正確ブスの女性を演じきって、さみしんぼとともに高い評価を得ました。

その後は、キャラかぶりの新人が現れ苦戦する中でも、ドラマでは存在感のある脇役を演じ長く愛される女優さんとして、いまだに人気を博しています。

 

2006年には、番組企画で知り合ったダンスインストラクターと結婚し、同年女児を出産しました。幸せな家庭を気づきながら、今では舞台を中心に活躍しています。

また、女優となったきっかけが薬師丸ひろ子にあこがれていたということでした。ずっと共演をしたいと願っていたのでしたが、2013年11月に放送されたTBSドラマ『こうのとりのゆりかご〜「赤ちゃんポスト」の6年間と救われた92の命の未来〜』で初共演を果たしてということです。

デビューの頃から同じ思いですっと芸能界を駆け抜けてきたと思うと愛しさと可愛さを感じてしまいます。これからもたくさん、テレビに映画に出てもらいたい女優さんです。

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kenzhouse

中年サラリーマンです。若い時は海外で4年間ほど働いた経験があります。帰国してしばらく派遣社員やアルバイトの掛け持ちをして自分のやりたい仕事を見つけ正社員になりました。 職場が自然と同年代の人が集まり、プチ高齢化社会の縮図を感じています。自ら考え、自立できる自分になりたいと仕事の合間に努力しています。