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土曜ワイド劇場の三毛猫ホームズは、石立鉄男と坂口良子のダブル主演でした。1979年から1984年で放映された人気のドラマでした。
第1作「三毛猫ホームズの推理 女子大密室殺人」(1979年)ゲスト 結城しのぶ, 穂積隆信
第2作「三毛猫ホームズの追跡 女性専科連続殺人の謎」(1980年)ゲスト;市毛良枝,奈美悦子
第3作「三毛猫ホームズの怪談 赤猫は死を招く」(1981年)ゲスト:丘みつ子,岡田奈々
第4作「三毛猫ホームズの狂死曲 バイオリン連続殺人」(1982年)ゲスト:松原千明,久保菜穂子,江木俊夫
第5作「三毛猫ホームズの運動会 だるま競争殺人事件 さらば愛する妻よ」(1983年)ゲスト:近藤洋介,結城しのぶ,西岡徳馬
第6作「三毛猫ホームズの駆落ち 相続人殺し 父危篤・至急連絡乞う」(1984年)ゲスト:山本紀彦,あべ静江,鈴木瑞穂
三毛猫ホームズシリーズを始めて読む人の多くは、この「推理」から入るのでしょうね。ホームズと義太郎、晴海との出会いがあるのですから。シリーズ途中から読んでも十分楽しめる本作ですから、どこが正解ってないのでしょうが、第1作目は私も大好きで何度も読み返した傑作だと思います。なのでおすすめです!
アパートの一室に、女子大生と連れてこられた中年男、羽衣女子大学の3年生栗原由美子は、海外旅行費用に売春をしてお金を稼いでいました 。今日で旅の資金が貯まるということで早く終わられようと、若干男にせっついている由美子でした。しかし、その男の手にはナイフが・・次の瞬間女に襲いかかりめった刺し。由美子は売春でいつも使っていた友達の家で無残にも殺害されてしまうのです。
この事件を公にしたくない学校が警察に相談します。中でも文学部部長は、旧知の仲である三田村警視に極秘捜査を依頼し、その白羽の矢が立ったのが片山義太郎です。彼は極端な女性恐怖症であったため、捜査にいくのに激しく抵抗したのですが、無理やり送り出されてしまうのです。
文学部長の森崎智雄 を訪ねた義太郎を待っていたの、森崎と三毛猫ホームズでした。そこで、この学校が抱える闇の部分が、義太郎に告げられるのです。背後に売春を斡旋する組織があることを知った義太郎は、大学に残って捜査を続けることになるのですが、この売春組織をめぐり第2第3の殺人事件が発生してしまいます。
血を見ると気絶してしまい、女性恐怖症の義太郎がこの事件を見事解決できるのか?
この作品は、赤川次郎のミステリーでもトップクラスの人気を誇る作品ですので発行部数も大変なもので、日本では、本家のイギリス「ジャーロックホームズ」を凌ぐ発行部数となっているとのことですです。
のっぽでひょろ長い体に丸い頭がのっかっている。ちょっとなで肩で目も鼻も丸くできている。そんな風体と合わせて、家事が大好き、料理が大得意。一方で人と争うことが大嫌い、まして血を見ると卒倒してしまうほど気が小さい。そんな義太郎を初代では石立鉄男が演じています。
チリチリ頭で優しい目つき、そして独特の話し方の石立鉄男は、愛されてキャラでした。なんか見ていてホッとする俳優さんだと思います。原作では、妹の晴美が事件解決のために義太郎とペアを組んでいましたが、この石立鉄郎のドラマでは、恋人の吉塚雪子(坂口良子)がペアとなって事件を解決するパターンとなっています。
ドラマ版とTVの大きな違いは、真犯人。そして晴美が叶わぬ恋の結果堕胎してしまうという暗い影をおとしてしまう原作のテーストをすべてなくして、つねに明るく前向きな性格で、物語を明るく盛り上げる存在となっています。
原作を知っている人は、その違いを感じるのよいかもしれません。